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「電話加入権」の取引相場と「電話加入料」の推移
訴えを起こすのは「電話加入権の損害賠償を求める会」。北海道から沖縄まで約180の法人・個人が原告参加を表明しており、うち第1次提訴の原告数は約100。
電話加入料は、電話局から加入者宅までの回線設備費用として徴収される。しかし、電話網の整備が進み、新設費用としての意義はほとんどなくなった。また、携帯電話の普及による利用者急減に歯止めをかける狙いから廃止論が浮上。NTTは、85年の民営化時点で7万2000円だった加入料を昨年3月、3万6000円と半額にした。
「求める会」は「加入料は電話加入権の対価として払った加入者個人の財産で、値下げは財産権の侵害にあたる」と主張。値下げ額3万6000円を回線1本あたりの損害額とし、原告それぞれの保有回線数に応じて支払うよう求める。
前波亨哉(たかや)代表(64)は「NTT自身もパンフレットで『電話加入権は大切な財産』と宣伝していた。財産価値を減らすのなら減額分を補償すべきだ」と訴える。
一方、NTTは「毎月の基本料を割安な水準に設定するため、基本料の一部を前払いしてもらって回線設備に投資する実費。加入権の財産的価値を保証する権利金ではない」と説明する。
訴訟では、「税法上、恒久的な財産だったはず」として国も訴える。総務相の諮問機関である情報通信審議会が04年10月、「5〜6年で廃止すべきだ」と答申。これを受け、総務省は法人税法などの改正を財務省に求めた経緯があるからだ。
総務省の担当者は「回線を引く費用と加入権の資産価値は別。費用の上げ下げはあくまでもNTTの経営判断」と話す。
http://www.asahi.com/national/update/0522/TKY200605210154.html