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「難しい仕事。スタート後は想定外のことも起きるかもしれない」
東京都内のある受託業者は心配顔だ。新制度では、監視員がドライバーのいない違反車両を確認すると、すぐに標章を張る。十−二十分程度の“猶予”時間があった従来の方法に比べて厳しくなり、ドライバーの不満が強まる可能性がある。
同社は「まずは適正・公平な業務を徹底してトラブルを未然に防ぐことが重要」としつつ、現場に戻ってきた違反者から強い口調で不平などを言われる事態に備え、想定問答集を作成中。簡単な護身術の研修も行う。
都内の別の業者は新たに四人の警察官OBを雇用。OBらはトラブル対処法などについて指導役を務め、現場で監視員が対応しきれない問題が起きた場合は駆けつける。警察から提供されたマニュアルで、対処法を学ばせている業者もある。
警察庁は、興奮した違反者らとのやりとりでは、冷静な説明を心掛けるよう指導。万一、暴行を受けそうなときは「対抗しようとせず、間合いを取って速やかに現場を離れること」としている。
一方、東京海上日動は監視員が傷害を負った場合などに備え、受託業者向け保険を発売した。通院や死亡したケースで一定額を補償する。違反者側とのやりとりがこじれ、名誉棄損で訴えられて賠償責任が生じた場合なども補償対象という。
同社は「英国では委託事業者が暴行や脅迫を受けた例が報告され、日本でも一定程度のリスクがあるだろう。業者の関心は高く、問い合わせが相次いでいる」とする。
警察庁は「事前の研修にしっかり取り組めば、そう心配はないと考えている」としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060522/eve_____sya_____000.shtml