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日本イーライリリーが承認申請する抗がん剤「ペメトレキセド」は、米国では2004年2月に承認を受け、その後、72カ国で承認されている。ただ、中皮腫の標準治療では「ペメトレキセド」単独でなく、「シスプラチン」という肺がんなどの治療に使われる抗がん剤と併用される。
シスプラチンは、日本国内では日本化薬などの6社がすでに抗がん剤として製造販売しており、今回、新たに中皮腫に対する効能を承認申請することにした。
中皮腫はアスベストを吸引して20−40年の潜伏期間をおいて発病することから、今後、国内でも患者が増えると予想されている。しかし、日本では治療薬がないため現場の医師の判断で肺がんに準じた抗がん剤治療が行われることが多い。
日本イーライリリーは平成13年、ペメトレキセドの承認を得るため臨床試験を開始。一方、厚労省は昨年1月、世界的な標準治療薬でありながら、症例が少ないことを理由に国内で未承認の薬を早期承認する「未承認薬使用問題検討会議」を設置し、ペメトレキセドを対象にしていた。
【2006/05/21 東京朝刊から】
(05/21 11:13)