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2006年05月19日(金) 15時26分

事故時の改札、スイカで通過 JR東日本、来春から朝日新聞

 事故や故障などで電車が止まった場合、JR東日本のICカード乗車券「Suica(スイカ)」の乗客は、係員がいる窓口で払い戻しをしないと駅の外に出られなかったが、来年3月以降、こうした問題は解消されそうだ。11日に京浜東北線が4時間にわたって止まった際も、窓口に乗客が集中するなどして混乱に拍車をかけた。同社は自動改札から出られるよう、システムを抜本的に変える方針を固め、変更までの代替措置も19日から始めた。

 スイカは、乗車駅の改札機でまず初乗り運賃を引き落とし、降車駅で差額を精算する仕組み。事故や故障などで電車が止まった場合、改札内にいる乗客は、窓口で初乗り運賃を払い戻してもらうほかなく、他社線への振り替え乗車もできない。線路が隆起して山手線が5時間以上止まった4月24日や京浜東北線が信号トラブルで止まった今月11日の大混雑の要因にもなった。

 JR東日本は、私鉄・地下鉄のICカードと相互利用を始める来年3月から、乗車駅ではスイカに入場時刻などのデータだけを記録し、運賃は降車駅で一括して引き落とす仕組みに改める。

 同社はこれに併せ、運転中止時は改札機にスイカをタッチすれば乗車データが消去されて改札外に出られるよう、システムを改修することを決めた。これで窓口に並ぶ必要がなくなる。

 改修まで時間がかかるため、JR東日本は緊急策として、19日からは運転中止になった時、急ぐ客には駅員が「処理票」を手渡して改札外に出てもらい、後でほかの駅窓口で払い戻しできるようにした。

http://www.asahi.com/life/update/0519/003.html