2006年05月17日(水) 00時00分

小嶋社長本格聴取へ 耐震偽装 （東京新聞）

　耐震強度偽装事件で、警視庁などの合同捜査本部は十七日、マンション販売ヒューザー（東京都大田区、破産手続き中）の小嶋進社長（５２）に出頭を要請し、マンション「グランドステージ（ＧＳ）藤沢」（神奈川県藤沢市）について偽装を認識した上で販売した詐欺の疑いで、本格的に事情を聴くもようだ。

■奈良のホテル詐欺容疑　木村社長再逮捕へ

　また、昨年十一月にサンホテル奈良（奈良市）の偽装を知りながら工事代金をだまし取った疑いが強まったとして、捜査本部は同日午後にも、木村建設（熊本県八代市、破産）社長の木村盛好容疑者（７４）らを詐欺容疑で再逮捕する方針を決めた。

　耐震偽装問題を国土交通省が発表してからちょうど半年。当初、建設業法違反など、関係者それぞれの「虚飾」にメスを入れた捜査は、偽装を利用し、住民やホテルオーナーをだました詐欺事件の全容解明へ向け、大詰めを迎える。

　調べでは、ヒューザーの小嶋社長は、ＧＳ藤沢について元一級建築士姉歯秀次容疑者（４８）による構造計算書の偽造を知った後の昨年十月二十八日、住民から代金として約四億二千五百万円を受領した疑いがある。一方、木村容疑者らは昨年十一月七日、サンホテル奈良について姉歯容疑者による偽装を知りながら、ホテルオーナーから工事代金約二億二千万円を受けとった疑い。

　捜査本部は四月二十六日、木村容疑者ら木村建設幹部四人を建設業法違反の疑いで、姉歯容疑者を建築士法違反ほう助容疑で、イーホームズ社長の藤田東吾容疑者（４４）らを電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで、それぞれ逮捕した。拘置期限となる十七日に刑事処分が決まる。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060517/eve_____sya_____001.shtml