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2006年05月14日(日) 13時01分

都心公務員宿舎売却、郊外国有地にマンション型建設へ読売新聞

 政府は、東京都港区など都心にある国家公務員宿舎を原則として売却し、横浜市や東京都小金井市など、郊外の国有地にマンション型宿舎を建設する。

 地価が高い都心の宿舎に住む公務員を郊外につくる高層宿舎に移転させ、宿舎の土地を売却して財政健全化にあてる。売却価格はあわせて5000億円規模に達するとみられる。2007年度にも売却を始め、10年程度かけて売却していく方針だ。

 都心の国家公務員宿舎については、民間からの「ぜいたく過ぎる」との批判が強く、国有財産を管轄する財務省は、公務員宿舎の家賃を引き上げてきた。しかし、一等地にある3LDK〜4DKの宿舎の家賃は月9万円前後と、周辺の賃貸マンションの半額以下となっている。

 小泉首相は「売却できる所を売却すれば財政的に少しでも貢献できる」と、売却や有効活用を積極的に進めるよう指示。政府の「国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議」(座長・伊藤滋早大教授)が有効利用の具体案を検討してきた。

 その結果、東京23区内にある国家公務員宿舎(370か所、2万2000戸)のうち、特に地価が高い千代田、中央、港の都心3区にある45か所、2000戸の国家公務員宿舎を、原則として売却する方向となった。ただ、周辺の実情などにあわせ、一部の宿舎の土地は売却せず、建て替えて賃貸するなどの活用策をとる。

 代替宿舎建設の候補地は〈1〉ただちに建設でき、高層建築が可能な未利用国有地〈2〉霞が関までの通勤時間が1時間20分以内——などの条件で検討を進め、横浜市のみなとみらい(MM)21地区の国有地(1・6ヘクタール)と、小金井市にある国家公務員宿舎跡地(5・6ヘクタール)の2か所に絞り込んだ。

 埼玉県朝霞市の米軍キャンプ朝霞跡地についても、地元自治体と水面下で調整が進んでいる。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060514it03.htm