2006年05月12日(金) 12時11分

世界バラ会議に野宿者抗議、愛好家らけげんな表情　大阪（朝日新聞）

　大阪市で始まった「世界バラ会議大阪大会」の開会式場の周辺で１２日、野宿者ら約５０人が会議開催について抗議活動を展開し、一時、警察官ともみ合いになった。市が会議を理由に今年１月、同市西区の靭（うつぼ）公園から野宿者たちのテントを強制撤去したことへの抗議で、２００人近い警察官や市職員が取り囲んで野宿者が会場に近づくのをはばみ、周辺は騒然とした。

　開会式は午前１１時から大阪国際交流センター（同市天王寺区）であった。１時間ほど前から野宿者たちが会場周辺に集まり始め、「仲間の生活を奪うな」などと書かれた垂れ幕も掲げ、拡声機を使って「テントを返せ」などとシュプレヒコールをあげた。世界３１カ国から参加しているバラ愛好家らが、移動バスの中からけげんな顔で様子を眺めた。午前１０時２０分ごろには、会場の西側に隣接する公園にいた野宿者らが公園を出ようとして警察官に行く手をはばまれ、もみ合いになった。

http://www.asahi.com/national/update/0512/OSK200605120045.html