2006年05月09日(火) 03時11分
<三井住友銀>西川前頭取、不適切販売で処分受け入れる意向(毎日新聞)
デリバティブ(金融派生商品)の押し付け販売で三井住友銀行が金融庁から一部業務停止の行政処分を受けた問題で、問題発生時に同行の頭取だった西川善文・日本郵政社長が責任を認め、同行に対して、頭取時代に受け取った報酬の一部を返還する意向を伝えたことが、8日明らかになった。西川氏に対する具体的な処分の中身は同行が6月2日までに再発防止策とともに決定し、金融庁に報告する予定だが、西川氏は「奥正之現頭取と同等以上の処分」を受け入れる用意があると話しているという。
同行のデリバティブ商品の不適切な販売をめぐっては、公正取引委員会も独占禁止法(優越的地位の乱用)違反で排除勧告を発動。金融庁が「問題発生時の役職員の経営責任の明確化」にまで踏み込む異例の厳しい処分を科したため、西川氏への処分をどう取り扱うかが注目されている。
一方、07年10月からの郵政民営化を指揮する日本郵政のトップに西川氏を選任したことに対し、政府の任命責任を指摘する声が野党など一部に上がっている。ただ竹中平蔵総務・郵政民営化担当相は「(西川氏の)経営手腕を高く評価して(日本郵政の)社長をお願いしており、郵政民営化の大事業に、ぜひ前向きに取り組んでほしい」と強調。同行前頭取としての監督責任と、郵政民営化のトップとしての適性とは別次元の問題との認識を示している。
(毎日新聞) - 5月9日3時11分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060509-00000007-mai-bus_all