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メタボリックシンドロームの判定基準
国民健康・栄養調査の一環として04年11月、無作為に選んだ20歳以上の男性1549人、女性2383人を対象に身体計測や血液検査などを実施した。
メタボリック症候群の判定は、内臓脂肪の蓄積を示す目安としてウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上を必須条件とし、さらに血中脂質、血圧、血糖の二つ以上で基準値を超えた人を「疑いの強い人(有病者)」、一つ超えた人を「予備群」とした。
内臓脂肪は皮下脂肪と異なり、腸や肝臓など内臓の周囲にたまる。内臓脂肪がつきすぎると、ホルモン分泌のバランスを崩し、放置すると高血圧や高血糖などを引き起こし、心疾患などのリスクを高めるとされる。
調査によると、20代と30代では予備群を含めてもメタボリック症候群の該当者は男性で20%前後と低い。女性はゼロに近い。これはダイエットの影響とみられる。だが、40歳を境に急増。40〜74歳の男性では、有病者と予備群の合計は50%を超えた。女性の合計も20%近くに達した。
背景として厚労省は運動習慣の減少や食生活の影響を挙げる。同じ調査で、生活習慣病の予防に効果があるとされるウオーキングなどの手軽な運動(1回30分以上)を週2日以上、1年以上続けている習慣がある人は、30代が最も低く、男性13.8%、女性13.5%。60代男女よりもそれぞれ20〜30ポイントも低かった。同省は内臓への脂肪の蓄積は長い年月をかけて進んでおり、30代の運動不足が40代で急増する引き金の一因とみている。
同省は「油の多い食べ物を控えて野菜を多く取ったり、たばこを吸っている人は禁煙をしたりするなど、生活習慣を少し変えるだけでも効果は大きい」としている。