悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
ビルは地上4階地下2階。延べ床面積約500平方メートルの鉄骨造りで、85年に建てられた。火災後は02年3月に新宿区が建築基準法に基づく使用禁止命令を出した。所有者が売却しないよう、04年4月には遺族らが仮差し押さえを申請し、認められた。ビル前面を白いネットで覆っただけで、ほぼ当時のままの姿を「不夜城」の目抜き通りにさらしていた。
損害賠償訴訟は今年3月、犠牲者のうち33人の遺族にビル所有者らが犠牲者1人あたり約2400万円を支払うことで和解が成立。これを受け、所有する「久留米興産」(東京都千代田区)が業者を通じ、新宿区に対する解体届け出を4月下旬に済ませた。7月ごろまでには地上部分を撤去するという。
久留米興産の代理人は「遺族の大多数と和解し、一区切りと考えた。いずれ土地の売却も検討している」と話す。
ビル4階の飲食店で働いていた当時26歳と22歳の娘2人を失った女性(55)は、今も毎月1日の月命日に花を供えに歌舞伎町へ通い続ける。「ビルを壊すなら、44人を供養する慰霊碑を建ててほしい」と切望する。
次男(当時18)を亡くした三橋正近さん(55)は「解体して売り払って、所有者側がもうけるのだとすれば許せない」と話す。
http://www.asahi.com/national/update/0508/TKY200605080186.html