2006年05月04日(木) 16時22分
衛星データの公開制限へ 軍事転用恐れ文科省(共同通信)
文部科学省は4日までに、宇宙航空研究開発機構が運用する陸域観測衛星「だいち」について、軍事的な利用や、日本の外交や安全保障への支障が懸念される場合には観測データを非公開とする方針を決めた。
無制限に公開すれば日本の国土が危険にさらされるだけでなく、公開を望まない国との関係を悪化させる恐れがあると判断した。日本の衛星では、2003年に2基同時に打ち上げた情報収集衛星が能力や軌道も含めてデータを非公開としているが、一般の観測衛星では初の公開制限になる。
どのデータを非公開にするかの判断は難しいため、関係省庁を含めた態勢と判断基準となる指針を早急につくり、ことし9月の衛星本格運用までに準備を整える。
だいちは1月打ち上げ。3方向から撮影した地表のデータから、2・5メートル四方ごとに標高を誤差3−5メートルの精度でとらえ、精密な立体地図を作ることができる。
(共同通信) - 5月4日16時22分更新
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