2006年04月19日(水) 00時00分

地域ブランド商標登録 事業協組「松阪牛」「松阪肉」を出願 （東京新聞）

　松阪市の松阪肉事業協同組合（中村十四男理事長）は、特許庁が今月から受け付けを始めた地域ブランドの商標登録に「松阪牛」と「松阪肉」を出願した。他地域に登録されると使用が限定されることも予想され、中村理事長は「先手を打っただけ」と商標の独占を否定。市が中心になって関係団体との共同使用に向けて調整する。　（御手洗　朋彦）

　松阪牛については、松阪肉牛協会会員を対象とした看板のデザインと名称、証明書シールを市が商標登録しているが「松阪牛」などの名称は登録していない。

　地域ブランドは「夕張メロン」など地名と商品名を組み合わせた商標。今月施行された改正商標法で、近隣の都道府県である程度知られていれば認める「地域団体商標」が創設され、同組合は「松阪牛の信用力をさらに高める効果がある」（中村理事長）としていち早く出願した。早ければ十月にも登録される。

　中村理事長は「これまでもみんなで伝統を守ってきた。市などと相談しながら、生産者から流通業者までみんなが使用できる方法を考えていきたい」と明言。十八日に開かれた松阪肉牛共進会の運営委員会では、市が中心となり、諸団体が一丸となって対応することが確認された。

　今後は、市が特許庁と協議をしながら調整を主導。地域ブランドに出願できるのは法人格がある団体や事業協同組合などに限られているため、関係団体が集まる新組織を設立して、あらためて出願する可能性もある。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/mie/20060419/lcl_____mie_____006.shtml