2006年04月18日(火) 16時06分
タイヤ脱落事故、三菱自に550万円賠償命令(産経新聞)
横浜地裁判決 「制裁的慰謝料」認めず
横浜市瀬谷区で平成十四年、三菱自動車製大型トレーラーから脱落したタイヤで母子三人が死傷した事故で、死亡した主婦、岡本紫穂さん=当時(29)=の母親(56)が、三菱自と国に、制裁的慰謝料など一億六千五百五十万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十八日、横浜地裁であり、三菱自側に五百五十万円の支払いを命じた。一方、国に対する請求は棄却した。焦点となっていた「制裁的慰謝料」は認められなかった。
判決は山本博裁判長が異動したため、柴田寛之裁判長が山本裁判長の判決文を代読する形で行われた。訴状などによると、事故は十四年一月十日、同区内の県道で発生。三菱自製大型トレーラーから脱落したタイヤ(重さ約一四〇キロ)が歩道の岡本さんに直撃。岡本さんが死亡、子供二人が負傷した。
原告側は三菱自について「走行中にタイヤが脱落するような構造上の欠陥のある車両を製造し流通させた製造物責任を負うべきだ」と主張。国についても「三菱自に改善措置を行政指導する責任を怠った」と訴えていた。
母親は十五年三月、五百五十万円の損害賠償を求め提訴。十六年二月になって事故の再発防止を理由に、欧米では認められる制裁的慰謝料一億円などを上積みして、賠償額を一億六千五百五十万円に引き上げた。
事故をめぐっては、三菱ふそう元会長の宇佐美隆被告(65)ら三人と法人としての三菱自動車が道路運送車両法の虚偽報告罪で、同社元部長ら二人が業務上過失致死罪で起訴されているが、公判ではいずれも無罪を主張している。
(産経新聞) - 4月18日16時6分更新
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