2006年04月17日(月) 00時00分

朝食はとても大事（朝日新聞）

　朝食、いつも美味しく食べてますか？

　朝食抜きの人もいるけれど、わが家ではとても大事なもの。毎朝の定番は、蜂蜜入りの紅茶。日替わりに２種類のパンと、それに火を通した野菜、卵、３種類の果物、ヨーグルトも加えます。うちに泊まる友だちは「えっ、こんなに！」と驚くほど。

　講演などで遠くへ出かける日は、仕事をするのはたいてい午後か夜になる。それに、仕事の前には食べたくないんです。神経が全然別のところへ行ってるし、仕事の直前に食べたものは消化しないしね。だから、朝食をしっかり取るようにしているの。

　今使っている蜂蜜は、テレビの仕事で知った有田市初島町里の森田養蜂園のもの。すごくおいしかったので、贈り物にしたり、ずーと使ってます。レンゲとかアカシアとか色々な蜂蜜があるんだけど、夏に愛用するのは、さわやかなミカン蜜。寒い季節は、ハゼやシイやいろんな花がごちゃまぜの山蜜。口の中が花の香りで満たされて、山の木々が眼に浮かぶよう。

　紅茶は、東京の紀伊国屋のもの。ティーバッグじゃなくて、バラの茶葉を使う。種類は色々あるけれど、うちでは、ダージリン、アッサム、ウバを組み合わせて使ってます。

　朝がどんなに早くても、朝食は欠かせない。仕事の都合で午前４時に起きてもちゃんと食べるし、最低でも３０分は食事にかけるようにしている。仕事に行かない日でも、昼は食べない。そういうリズムになってしまったんですね。

　ゆっくりした朝は、連れ合いの修ちゃんと話がはずむと、１時間半くらいの朝食も珍しくないよ。春はウィンナワルツ、藤原道山の尺八とか、ジャンルを問わずに気の向くままにかけるの。

　食べながら、今年のプロ野球、ロッテやイチローはどうなるのか、本や映画の感想など、興にまかせて、どこに話が広がっていくかわからないけど、気のおけないおしゃべりがすごく楽しい。日によっては、今日１日の段取りを相談して決めたり、時にはあほな話で笑いころげてるだけっていう朝もありますね。

　料理は、主に修ちゃんの役目。何にせよ、自分で作ることが好きなんです。高校生のころから、自炊しながらの下宿生活だったから。テレビの料理番組にはくぎ付けになるし、買い物も自分で材料を選ばないと気が済まない。もちろん、私も手伝うことはあるけれど、男性も家事の技術を身につけるべきね。お互いの負担が減ってゆとりも生まれると思うよ。

　朝の暮らし方は、人さまざまだとは思うけど、これが私たちにはピッタリ合ってますね。　　（聞き書き・小田敏幸）

http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000150604170001