2006年04月14日(金) 20時48分
「犯罪証明ない」痴漢に問われた男性に無罪…東京高裁(読売新聞)
JR中央線の電車内で痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた都内の男性会社員(39)の控訴審判決が14日、東京高裁であった。
白木勇裁判長は、罰金30万円とした1審・東京地裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。
判決によると、男性は昨年5月12日午前10時半過ぎ、通勤途中の電車内で、突然、前にいた無職女性(当時22歳)に「痴漢、やめてください」と言われ、腕を捕まれた。無実を証明しようと、女性を連れて中野駅事務所に行ったが、現行犯逮捕され、約1か月間、警視庁中野署に拘置された。
女性の証言を全面的に採用した1審判決に対し、この日の判決は、<1>下半身に何かが触れたのを痴漢と思い込んだ可能性がある<2>スカートをたくし上げるという大胆な行為があったとは考えにくい——と指摘。「犯罪の証明がない」と結論付けた。
判決言い渡し後、白木裁判長は、男性が混雑していない車内で女性のそばで向かい合っていたことから、「電車の中では女性と離れて立つのが、マナーです」と説諭した。
(読売新聞) - 4月14日20時48分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060414-00000112-yom-soci&kz=soci