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竹中平蔵総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」が11日開かれ、NHK改革などについて議論した。
全世帯の3割に達し、同局の経営基盤を脅かしている受信料不払い問題が懇談会の主要テーマだが、総務省は受信料支払いを法律で義務付け、不払い者に罰則を科す案を検討していくという。
ただ、一連のNHK改革は、同局員の制作費着服など相次ぐ不祥事からスタートしており、不祥事噴出が止まらないまま、結果的に「事実上の受信料の税金化」「焼け太り」となるような強制力強化案では、とても国民の理解は得られそうにない。
このため、(1)8つのチャンネルの大幅削減(2)受信料の値下げ−の合わせ技も検討するという。
高給取りだったNHKの橋本元一会長 懇談会座長の松原聡東洋大教授は11日の会見で、同局の給与体系に関連し「(公共放送である以上)報酬の体系は公務員に準拠するのが当然。3600万円の会長収入などは高いというのが共通認識だ」と語った。
あるシンクタンクが大企業から中小企業まで3500社を対象に実施した調査では、社長の平均年収は3200万円だったが、各省庁の事務次官の給与は約2400万円。受信料不払いで経営基盤が揺らいでいるNHKの橋本元一会長の年収が3600万円というのは確かに高そうだ。
同懇談会は今後も議論を進め、政府が6月にまとめる「骨太方針2006」に反映させたい考え。早ければ来年の通常国会に放送法改正案を提出するが、まず「隗より始めよ」は当然だ。
■元NHK甲府放送局長の川崎泰資・椙山女学園大客員教授の話 「国営でなく民営でもない公共放送である以上、受信料支払いを義務化するべきではない。放送はジャーナリズムで、文化であるという認識が欠けたまま、経済的な観点からだけで、『懇談会』は議論を進めている。単純にチャンネルが減っただけで経費が減るものでもない。役職員の給与を見直すことも当然だが、会長報酬を安くしすぎると、民間から会長になってくれる人がいなくなることもある。ただ、今回のカラ出張事件は、番組制作費横領事件で有罪判決が出ている時期にも不正を重ねていたことになる。こういう者を育てているNHKの体質にも大いに問題がある」
ZAKZAK 2006/04/12