2006年04月06日(木) 14時09分
交通反則切符、業者が予定価格で落札…新潟など(読売新聞)
交通違反の反則切符の作成についての指名競争入札で、新潟、福島、山形県で、それぞれ同じ印刷業者が過去数年にわたって、県の予定価格と同額で落札していることが6日、わかった。
新潟県では、新潟市内の同じ業者が5年連続で、予定価格と同額で落札していた。県出納局によると、2005年度の入札では、指名11社のうち7社が入札し、この業者が予定価格と同額の475万6500円で落札した。01〜04年度も5〜7社が入札したが、同じ業者が予定価格と同額で落札した。5年間の合計落札額は計約2607万円に上る。
県出納局は「複数の業者が入札で競争しており、不正はない」としているが、入札の透明性を高めるため、業者が事前に提出した参考見積額や前年度の実績を基に予定価格を算出していた従来の方法を改め、06年度中に製本代や紙代などの原価から予定価格を計算するシステムを導入するとしている。
福島県では、福島市内の同じ業者が04年までの少なくとも3年間、予定価格と同額で落札していた。
県出納局によると、反則切符は警察署用、高速隊用など4種類に分かれており、切符1組当たりの単価契約でそれぞれ入札。04年には9社が参加し、4種類とも予定価格と同額(50〜52円)で同じ業者が落札。02〜03年の入札でも2〜7社が参加し、この業者が同額で受注した。年度当たりの予定組数は約10万。同局は「現時点で入札方法を変える余地はないと考えている」としている。
山形県では、01〜05年の5年にわたり、山形市内の同じ業者が落札。うち、01、04、05年は予定価格通りの価格で落札していた。
宮城県でも、05年9月の入札で仙台市内の業者が3回目で予定価格と同じ115万5千円で落札した。入札には6社が参加した。県は「使用する紙質と様式は同じものを発注しているので、業者が積算価格を予測して見積もったのではないか」としている。
(読売新聞) - 4月6日14時9分更新
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