2006年04月03日(月) 20時05分
<社保庁>所管の2公益法人が補助金不正支出(毎日新聞)
社会保険庁所管の全国社会保険協会連合会(全社連)など二つの公益法人が、計約1800万円の補助金(委託費)を不正に支出していたことが明らかになった。同庁が3日、発表した。全額返還されているが調査は続いており、補助金の不正支出額はさらに膨らむ可能性もある。
同庁によると、国が設置した病院などの経営を委託されている全社連では、加盟団体の宮城県社会保険協会が実際は雇用していない臨時職員への給与費として774万円を不正受給して、パンフレットや切手代に充てていた。全社連自体も、福利厚生費として支給されていた補助金を、湯河原への職員の親ぼく旅行や居酒屋での忘年会などに200万円使っていた。
また、生活習慣病の予防健診指導をしている社会保険健康事業財団でも、本部と全国18支部で福利厚生費として受けた補助金計410万円以上を、レストランでの食事代などに使っていた。
両法人をめぐっては昨年10月、総務省の調査で計670万円の不正支出が明らかになり、是正勧告を受けていた。社会保険庁が過去5年にさかのぼり再調査した結果、不正支出額が膨らんだ。
同庁医療保険課の武田俊彦課長は「他の用途に使えないよう、証拠書類の添付による中身の審査を強化するほか、福利厚生費など使途にあいまいさの残る費目をなくしていきたい」と話している。【北川仁士】
(毎日新聞) - 4月3日20時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060403-00000106-mai-soci