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2006年03月30日(木) 00時00分

ウィニーで県の情報流出 住民5人と職員838人分 東京新聞

 石川県は二十九日、出先機関で庶務事務を担当していた五十歳代の男性職員の私物パソコンから、住民五人と職員八百三十八人分の個人情報を含む電子データがインターネット上に流出したと発表した。パソコンがウイルスに感染し、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」から外部に漏れたとしている。

 流出したファイルは計約八百件。住民分は県と交渉を進めていたり、感謝状を贈呈された五人の実名や住所が記載されていた。職員分は氏名、生年月日、最終学歴などが記された名簿だった。

 県によると、職員は二〇〇五年三月、休日に自宅で仕事をするため、電子データを記録媒体に入れて自宅に持ち帰ったが、私物のパソコンに保存したことを忘れていた。

 今月二十七日、情報が流出していると石川県警から県に連絡があり発覚した。情報流出の時期は特定できず、ウィニーなどのファイル交換ソフトは管理者がいないため、いったん流れた記録の削除や回収は事実上できない。

 県は〇三年に施行した情報保護の基本方針で、職員が自宅に行政情報を持ち帰る場合、所属長の許可を得るよう定めたが、職員は許可を得ていなかった。

 稲岡伸哉総務部長は「情報管理が甘かった」と認め、住民五人に直接、謝罪すると明言した。職員については「処分を検討する」とした。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ikw/20060330/lcl_____ikw_____000.shtml