悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
二十七人の命を奪ったとして起訴された「教祖の犯罪」は、二〇〇四年二月の麻原被告の控訴後、法廷が一度も開かれないまま棄却されるという異例の事態となった。
決定の中で須田裁判長は「弁護人が裁判所の鑑定方法に納得できないとしても、控訴趣意書の不提出が正当化されるとは考え難い」と弁護団を批判。さらに「期限内に趣意書を提出しなかった行為は、死刑を宣告された被告から実質審理を受ける機会を奪う重大な結果を招く」と指摘した。
弁護団は今月二十八日に提出すると表明していたが、須田裁判長は「現時点で提出しても遅延は『やむを得ない事情に基づくもの』と認められない」と退けた。
麻原被告の訴訟能力については、一審公判での不規則発言や居眠りなどを「痴呆(認知症)のような態度を装っていたという側面があり、精神活動の低下もある程度あると思われるが、なお十分な訴訟能力を有していると認められる」と判断した。
弁護団は「麻原被告に訴訟能力はなく、公判を停止すべき」と主張、控訴趣意書を提出しなかったため、高裁は昨年九月、麻原被告の精神鑑定を精神科医の西山詮氏に依頼。今年二月、「拘禁反応の状態にあるが、拘禁精神病の水準には達しておらず、訴訟を続ける能力を失っていない」とする鑑定書の提出を受けた。
弁護団は今月十五日、「西山鑑定は事実誤認や鑑定手法の誤りがある」とする反論書を提出。高裁鑑定は誤りとする六医師の意見書を出し、西山氏と六医師の尋問と再鑑定に加え、公判停止を申し立てていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060328/mng_____sya_____005.shtml