2006年03月28日(火) 11時07分
マルチ商法:福岡県の業者、学生らに 都、初の取引停止命令 /東京(毎日新聞)
都生活文化局は27日、未成年の学生を中心に、マルチ商法で高額な健康食品や化粧品を買わせていた業者に、連鎖販売取引の停止を命じた。特定商取引法などに基づき、都が取引停止命令を出すのは初めて。
この業者は、福岡県久留米市の「ウィーズインターナショナル」(中村政幸社長)。04年3月に販売方法を改めるよう都から勧告されたが、その後も327件の相談が都などに寄せられ、改善がみられなかった。
同社の販売方法は、食品などを購入して加入した会員が、新たな会員をあっせんする連鎖販売取引。「簡単なバイトがある」などと学生らを誘い、説明会を開催。一定額以上の商品を購入しないとボーナスが受け取れない仕組みなどは伏せ、「必ずもうかる」などと説明していた。数人で取り囲み、契約するまで長時間にわたって勧誘するといった行為も繰り返していた。
購入代金がないと断っても、学生ローンを組ませていた。同社は近く解散手続きを取ると説明しているという。
都内の消費生活センターによると、01年からの相談件数は807件で、相談者の年齢は平均19歳。学生が8割を超え、平均契約額は約10万円だった。
同局取引指導課は「一人暮らしを始めたばかりの学生がターゲットになりやすい」と注意を呼び掛けている。【猪飼順】
3月28日朝刊
(毎日新聞) - 3月28日11時7分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060328-00000011-mailo-l13