2006年03月26日(日) 02時49分
青山男性刺殺 3年前の事件と接点 世田谷主婦刺傷 形態類似、暴力団の影(産経新聞)
東京都港区の青山通りで今月五日、ビル管理会社顧問で元司法書士の野崎和興さん(58)が刺殺された事件で、殺害の状況が三年前に東京都世田谷区内で起きた主婦刺傷事件と類似していることが二十五日、警視庁組織犯罪対策四課の調べで分かった。いずれも指定暴力団山口組の系列組織が関与しているとみられており、二つの事件は背後関係にも接点が多いことから、組対四課で関心を寄せている。
調べでは、主婦刺傷事件は平成十五年三月十四日午後七時ごろに発生。世田谷区成城のレンタルビデオ店の駐車場で、区内に住む主婦=当時(40)=が乗用車に乗り込もうとしたところ、後ろから近づいた男がいきなり、背中と腰の二カ所を刃物で刺し、重傷を負わせ逃走した。組対四課と成城署で捜査しているが、犯人は捕まっていない。
野崎さんは今月五日午後十時ごろ、青山通り沿いにとめてあった乗用車に乗り込もうとしたところ、後ろから男に背中と腰の二カ所を刃物で刺され死亡した。組対四課と赤坂署で捜査している。
二つの事件はいずれも刺し傷が深く、上半身と下半身の二カ所を狙う執拗(しつよう)な手口からプロによる犯行とみられ、犯行形態が類似していることから、組対四課で背後関係についても捜査。主婦の夫のゴルフ場経営会社社長が当時、経営上のトラブルで飲食店経営会社の関係者らから強引に退任を迫られており、この飲食店経営会社の周辺者が、野崎さんが以前管理していた東京都渋谷区の雑居ビルの所有権争いに関与していた疑いがあることが分かった。
組対四課では、主婦刺傷事件には当初から山口組系の暴力団が関与しているとみていたが、野崎さんも事件前、この雑居ビルの管理をめぐり、同じ系列の暴力団と関係が深い企業とトラブルになっていたことも判明。両事件は背後関係にも接点が多いことから、組対四課で慎重に調べている。
(産経新聞) - 3月26日2時49分更新
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