2006年03月22日(水) 15時32分

旧五菱会ヤミ金　資金洗浄　元行員に無罪　東京地裁判決（産経新聞）

共犯者の証言退ける
　指定暴力団山口組系五菱会（現美尾組）のヤミ金融事件で、マネーロンダリング（資金洗浄）に協力したとして、組織犯罪処罰法違反（犯罪収益等隠匿）の罪に問われた国際金融機関「クレディ・スイス」（ＣＳ）香港元行員、道伝篤被告（４３）の判決公判が二十二日、東京地裁であり、飯田喜信裁判長は無罪（求刑懲役三年、罰金三百万円）を言い渡した。
　道伝被告に、ヤミ金グループの元最高責任者で五菱会元幹部の梶山進受刑者（５６）＝懲役六年六月の実刑確定＝を紹介した金融ブローカーの男（４１）＝実刑確定＝の証言の信用性などが争点になっていた。
　飯田裁判長は判決理由で、金融ブローカーの証言を「刑事責任を軽減させる意図で道伝被告に不利な証言をした疑いが濃厚」と判断。その上で「道伝被告が犯罪収益を隠す意図を持っていたことを認定できない」と述べた。
　金融ブローカーは「道伝被告に梶山受刑者の資金がヤミ金で得た犯罪収益ではないかと伝えていた」と証言していた。
　道伝被告は、平成十五年二月から七月にかけ、梶山受刑者らがヤミ金の収益などで購入した割引金融債の償還金など計九十四億円をＣＳの香港支店とスイス本店の口座に隠したとして起訴されていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060322-00000033-san-soci