2006年03月13日(月) 19時40分
虚偽報告のグローバリー、元社長ら7被告に有罪判決(読売新聞)
顧客とのトラブルを隠し、国に虚偽の報告をしたなどとして、商品取引所法違反(虚偽報告など)の罪に問われた元商品先物取引大手「グローバリー」(名古屋市東区)の元社長山田保弘被告(45)ら7被告の判決が13日、名古屋地裁であった。
伊藤納裁判長は「会社の利益追求を最優先させ、一体となって不正行為を隠ぺいするなど会社ぐるみの組織的な犯行だ」として、山田被告に懲役10月、執行猶予3年(求刑・懲役10月)、同社に求刑通り罰金800万円を言い渡した。
このほか、元専務の古橋孝彦(53)、元常務の石渡正春(54)両被告に各懲役8月、執行猶予3年(求刑・懲役8月)、元札幌支店長田中隆被告(36)ら元社員4人に懲役8月〜4月、執行猶予3年〜2年(求刑・懲役8月〜4月)を言い渡した。
判決によると、山田、古橋、石渡の3被告は2004年11月、顧客とのトラブルの和解金を裏金として捻出(ねんしゅつ)するため、それまでに自己取引で得た約1億1600万円を差し引くなどした虚偽の損益計算書を国に提出。また、同年9月まで3年間のトラブル件数を、実際より273件少なく記載した報告書を国に示した。
田中被告ら元社員4人は2003年7月〜2004年9月、「損を出している客に利益を付ける」などと顧客にうそをつき、強引に取引を継続させた。
同社は昨年11月、上場廃止となり、商品先物取引と商品ファンド販売業務から撤退。所属していたアテネ五輪女子マラソン金メダリスト、野口みずき選手もすでに移籍している。
(読売新聞) - 3月13日19時40分更新
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