2006年03月06日(月) 07時05分
振り込め詐欺の被告 “同業者”から500万円被害(河北新報)
振り込め詐欺事件で仙台地裁で公判を受けている東京都の被告の男(28)が、東京都の調査会社社員の男(29)=服役中=に、「金を払えば警察の捜査情報を教える」と持ち掛けられ、現金約500万円をだまし取られていたことが分かった。詐欺の被告が詐欺に遭うという事態に、被告の弁護人は「皮肉な話だ」と話している。
捜査情報を教えると告げた男は、被告の公判で、だましの手口を証言。被告に「警察が振込先の口座を内偵しているのかどうかを調べて教える。警察にコネがあるので、逮捕されても48時間以内に釈放させる。料金は50万円の契約料と同額の月会費だ」と持ち掛け、2004年1月、業務委託契約を結ばせた。
被告は男の言葉を信じ込み、3カ月後に振り込め詐欺を始め、計約500万円を男の会社に払った。しかし、捜査情報はもたらされず、その上、男が別の詐欺事件で逮捕されたのをきっかけに05年8月、仙台中央署に逮捕された。
男は、横浜市の盛り場などにたむろする犯罪グループとみられる一団に接触し、「営業」をしていたという。男の会社の名前は「ケーユーコンサルティング」で、警察支援の親睦団体「警察友の会」の「警友」から取った。
被告は「捜査情報がなくて逮捕されたが、いずれ逮捕されると思っていた。仕方がない」と話しているという。
起訴状によると、被告は04年8月、仙台市青葉区の主婦(38)ら女性2人の自宅に電話し、夫の交通事故の示談金名目で計約2230万円を銀行の指定口座に振り込ませ、だまし取った。
(河北新報) - 3月6日7時5分更新
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