2006年03月05日(日) 02時46分
岡山県警で1500人の捜査情報流出 被害者名などウィニー通じ(産経新聞)
岡山県警の捜査資料や犯罪被害者など約千五百人分の個人情報が、インターネット上に流出していたことが分かった。倉敷署刑事一課に勤務する四十代の男性巡査長が自宅で使用する個人パソコンから流出したもので、流出した情報の削除は「お手上げの状態」(県警)という。県警は謝罪と賠償の検討を始めた。
県警によると、流出した捜査資料は平成十一年九月ごろから約三年間の倉敷、新見両署管内で発生した窃盗事件など。容疑者や被害者の氏名、住所、年齢、捜査員名、現場で採取された指紋情報などが流出、性犯罪被害者名もあった。そのほか同県選出国会議員二人の後援会名簿も流出した。
巡査長は、業務に使用していたパソコンが十四年十月ごろに故障したため、自宅の個人パソコンにデータを移し、その後もデータを削除せず放置。今年二月にこのパソコンがウイルスに感染し、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を通じて個人情報が流出したらしい。二日午後、市民から通報があり流出が分かった。
県警監察課は「漏れた情報量や内容を個々に吟味して個人情報が漏れた人に対処する。謝罪や賠償も検討する」としているが、流出した情報の回収については「削除など努力はするが、お手上げの状態」だ。
県警は昨年六月から、私物パソコンを含めウィニーの使用を禁止していた。内規に照らし巡査長を処分する。後援会情報が流出したとされる国会議員事務所は「何も聞いていないが、一般論として名簿が漏れたとしたら大変なこと」と話した。
(産経新聞) - 3月5日2時46分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060305-00000018-san-soci