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2006年03月02日(木) 00時00分

カラ特勤手当 3年間で9万5000件読売新聞

1700万円 職員返還へ

 大阪市が、危険や不快などを伴う仕事に対して職員に支払った特殊勤務手当のうち、実際に業務を行ったとは裏付け出来ない「カラ特勤」が2002〜04年度の3年間で約9万5000件、計約1700万円にのぼることが1日、市の内部調査でわかった。支給対象にならないはずの時間まで手当に算入していたり、当該業務に従事した記録を残していなかったりの「お手盛り支給」や「ずさん管理」の実態も判明。市は今月中に職員から全額を返還させたうえ、関係者の大量処分に踏み切る方針だ。

 市によると、04年に発覚したカラ残業問題を巡り、職員の入退庁簿や庁舎外勤務命令簿などの関係帳票を調べた際、記載漏れなどの不備が多数、見つかった。

 これらの帳票は、従事した業務の内容に応じて支給の是非を認定する特勤手当にも関係があることから、市は05年1月以降、改めて手当支給について実態を調査。02〜04年度に支払った1500万件に関し、庁舎外勤務命令簿や作業日誌、出勤簿などと照合した。

 その結果▽特殊な作業の現場での仕事を対象とした現場手当を支払っていながら、その支給根拠としたはずの業務記録がない▽市税徴収のために戸別訪問をした場合に支給する税等徴収業務手当が、本来は対象外の訪問先と役所の往復時間分も含めて支払われていた——などの不適切なケースが相次いで見つかった。

 市は近くまとめる最終集計で、さらに具体的なケースを明らかにする一方、不適切な支給については認定を取り消し、職員に今月中の返還を求める。

 同市の特勤手当を巡っては、03年度に支給した約56億円分について、総務省が「給与の二重払いにあたりかねない」と指摘したことなどから、職員厚遇の一環として問題化。このため、市は今年度から大幅な見直しを進め、支出総額を20億円にまで減らす方針で、職員労組側と交渉を進めている。

 また、カラ残業問題では2万5330件の不適切事案が発覚し、市は昨年、職員の6人に1人にあたる7908人を処分した。

http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/kaikaku/oc60302a.htm