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４０代女性。２年前、芸術関係の仕事をしている４０代の夫が、２０歳も若い女性と半年間浮気しました。
結婚して２０年近く、夫を尊敬し、仕事を応援してきた私はこの裏切りに大変傷つきました。夫は浮気発覚後すぐ女性と別れ、私の信頼を取り戻したいと謝りました。私は混乱しましたが、だれにもこの件は話さず、再出発を決意しました。
しかし、もう２年がたつというのに、夫がついたウソの一言一言、彼女に送ったメールの文面などが、毎日頭によみがえってきます。
夫は彼女と別れる際、「子どもがいる。家庭を壊したくない」と言ったようです。それは私への愛を認める言葉ではありませんよね。「妻を本当に愛しているから」と言ってくれていれば、どんなにか救われただろうと思います。
夫はその後、家庭人としても、社会人としても悪い点はありません。表面上は普通に暮らしています。けれど、私の心の叫びは、胸にたまる一方です。どうしたら気持ちをリセットし、夫を愛していけるでしょうか。（東京・Ｎ子）
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夫が浮気をしたとき、相手の女性を責める妻がいます。夫を被害者にすることのほうが心安らかだからです。あなたはそうされていません。素敵（すてき）な女性なのだろうとお手紙を拝読して思いました。
「もう２年がたつというのに」と書かれていますが、あなたにとっては「まだ２年」なのです。以前のように愛し尊敬できるようになるには時間がかかって当然。夫もまた時間をかけて、あなたの愛を取り戻さなくてはならないでしょう。
このお手紙の内容を改めて彼に示すことはできませんか？ そして、夫の対応を待ちましょう。
あなたほどの女性が愛したひとであるなら、妻のこの間の苦しみと葛藤（かっとう）が理解できるはずです。あなたとの「再会」のために、夫はもっと必死になると思います。
あなたは芸術が大好きで、一途（いちず）なひとなのでしょう。いまは無理をされず、あなた自身にやさしく、あなたご自身を愛してあげましょう。
（落合 恵子・作 家）