2006年02月03日(金) 19時19分
<カラーコンタクト>色素流出など安全性に問題(毎日新聞)
カラーコンタクトレンズを30分着けるだけで、眼障害——。国民生活センターは3日、カラーレンズの安全性に問題があるという実験結果を発表した。レンズの色素が流れ出たり、眼細胞の正常な増殖を妨げることも分かり、同センターは「安易な使用は控えて」と呼びかけている。
視力補正用のコンタクトレンズは薬事法で「高度管理医療機器」に指定され、使用するには眼科医の処方や定期検査が必要。しかし、度なしカラーレンズについては何の規制もない。
ファッションの一部としてカラーコンタクトレンズが普及する中、レンズによる眼障害が増えていることが消費者などから寄せられたため、同センターが昨年テストした。
8種類のレンズを5人に30分間装着してもらい、外した後に目を調べたところ、6種で角膜の表面に細かい傷がつく「点状表層角膜症」が起きていた。角膜症を起こした人はそれぞれ1人だった。
保存液などに漬けた実験では、12種のうち4種で色素、3種でチタンやアルミニウムが溶け出すことが明らかになった。細胞の働きを見る実験では、12種中2種で正常な細胞増殖が抑えられることも分かった。
同センターは同日、厚生労働省などに、カラーコンタクトレンズ使用についてのガイドライン策定などを求める要望書を提出した。
専門医は「コンタクトは異物であるうえ、カラーは無色に比べて酸素を通しにくいため、より角膜炎などを起こしやすい」と話している。【大迫麻記子】
(毎日新聞) - 2月3日19時19分更新
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