2006年02月03日(金) 14時09分
メールウイルス、依然として油断大敵(japan.internet.com)
コンピュータウイルスが大流行するような時代は終わったと思っているなら、考え直したほうがいい。
Postini によると、同社の Eメールセキュリティサービスが2005年に扱った Eメール1500億通を分析した結果、遮断した受信メールのうち2.5%がウイルス入りだったという。同社は、3万5000余社の企業や ISP に対し、Eメールやインスタントメッセージ (IM) のセキュリティ管理サービスを提供している会社だ。
これらウイルスのうち最も多いのは、Postini が最高記録の感染と報告している『Sober』ウイルスだった。2億1800万通ものメッセージが同ウイルスに感染していたという。
同社のマーケティング担当上級ディレクタ Andrew Lochart 氏によると、Sober ウイルスが11月に大規模感染を始める前、ウイルス入りメールの割合は1.5%から2%ほどだったという。
しかし、その Sober ウイルスの大規模感染を受け、Postini が感謝祭からクリスマスまでの4週間に遮断したウイルス入り Eメールの数は、12億通あまりに上った。その結果、Eメールの通年ウイルス感染率が0.5-1ポイント押し上げられ、2.5%になった。そして、Sober は、2005年に同社が遮断した全ウイルスの46%を占めたという。
なお、2005年のウイルス入りメールの割合については、IBM が先月末、2.8%という数字を
調査報告 で発表している。
Postini の Lochart 氏は、取材に応えて次のように語った。「これほど多くのコンピュータに感染できる伝染力の強いワームが、この時代に存在することは驚きだと思う。われわれのように企業向け業界で仕事をしていると、すべてのパソコンに何らかのウイルス対策が施されていると思い込み、新興成長地域のみならず、ここ米国においても、未だに多くの初心者ユーザーがいること、およびブロードバンド常時接続のコンピュータが増えているという事実を忘れがちだ。巧妙なコードを書くクラッカーたちは、信じられない方法でウイルスを増殖させかねない」
Postini は、スパムメールの受信数についても分析し、小規模企業で働くユーザーの方が大規模企業のユーザーに比べて4倍多いことも明らかにしている。
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(japan.internet.com) - 2月3日14時9分更新
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