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判決後、インターネットの掲示板では「インクは安くならんのか。高すぎる」「リサイクルは環境にやさしいのに」「不当判決」といった書き込みが見られた。プリンター本体の市場価格が一万円以下でも、替えインクは複数色のセットだと四千−五千円することが多い。プリンターを使うことが多い人にとっては大きな負担となる。
これに対しリサイクルカートリッジは、複数色セットでも千円台からあり、価格差は大きい。キヤノンは売上高に占める営業利益の比率が15・5%(二〇〇五年十二月期)。高収益の柱がプリンターのインクや複写機のトナーといった消耗品だ。それぞれの利益率は「開示できない」(田中稔三専務)としているが、本体よりインクの貢献が圧倒的に大きいとみられる。
今回の判決でリサイクル品の輸入・販売が差し止められたことで、キヤノンはこうした収益率の高い市場で新たなライバルが育つのを阻止できたことになる。同様にインクカートリッジに関する訴訟を抱えるセイコーエプソンも「判決は妥当」と歓迎している。
ある大手電機の知的財産担当役員は、特許権が守られなければ、企業は研究開発に資金を投じられないと指摘。「一般論として裁判所はやや保守的で、特許権者が敗訴することも多い。その場合には国会が特別立法してでも知的財産を保護しなければ、日本のモノづくりに打撃を与える」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060201/mng_____kei_____003.shtml