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同グループの逮捕者は13人目。昨年6月に若手営業社員の逮捕から始まった捜査は、グループトップまで上り詰めた。小川容疑者は「全く知らない」と容疑を否認しているという。
同グループは2000年9月以降、強引な営業活動を展開し34都府県で6000人以上と約150億円に上る契約を締結。生活経済課は、小川容疑者が進めたグループの拡大路線が被害を深刻化させたと断定した。
調べでは、小川容疑者は同社幹部らと共謀し、2002年1月ごろ、横浜市の男性会社員(47)に、当時社員だった白倉敬之(しらくら・たかゆき)被告(26)=詐欺罪で公判中=に「地震がきたら家が崩れる」とうそを言わせ、リフォーム工事代約120万円をだまし取った疑い。
小川容疑者は契約の場にはいなかったが、白倉被告ら社員に詐欺の手口を伝授しており、同課は事前共謀に当たると判断した。(共同)
≪手口編みだし伝授…カルト教祖のように暴走≫
ひたすら住宅地でドアをノックし続ける「アポインター」や強引に契約を結ぶ「クローザー」など細分化された役割分担。「地震がきたらつぶれる」とうそをついて契約を強いる営業手法。1日逮捕されたエム・エイチ・エス社長の小川隆司(おがわ・たかし)容疑者(38)が編みだし伝授した手口だった。
契約数に応じて数百万円の高額な歩合を与える給与システムを背景に、競争意識を駆り立てられた若手営業マンに「お年寄りを狙え」と指示。
元男性社員は「営業をゲームのように考え、すぐ勝ち負けに結び付ける。そこには社会的な常識や倫理観はかけらもなかった」と振り返る。
1年を4半期ごとの「場所」に分け、契約数を競わせた。成績上位者には海外旅行や高級ホテルの宿泊券、ベンツの中古車のプレゼントも。悪質リフォームに手を染めてから、売上額は毎年20億—30億円に達した。
株式上場を目指し東京・銀座で美容室やレストランの多角経営にも乗り出したが、うまくいかずに失敗。「成功したのは悪質リフォームだけ」と話す関係者もいる。
社内ではカリスマ的雰囲気を漂わせ、直接会話できるのは一握りの幹部だけ。元幹部の男性は「疑問を言わせない体制。カルト宗教の教祖のように若手社員を惑わせていった」と証言している。(共同)
(02/01 17:58)