2006年01月24日(火) 23時07分
ロンドン地下鉄にBluetooth対応の広告ポスターが登場(MYCOM PC WEB)
"Tube(チューブ)"こと英ロンドンの地下鉄に、Bluetoothによる通信機能のある広告ポスターが登場した。Bluetoothをサポートした携帯電話を持つユーザーは、興味ある広告に関する詳細情報をダウンロードできるという。
このサービスは、英国を中心に公共輸送機関などで広告を販売する英Viacom Outdoorが開始した「Bluetooth Network」という新しい広告サービス。近距離無線通信技術のBluetoothを利用することで、広告主とそのターゲット顧客に、よりリッチでインタラクティブな広告体験を提供できるという。無線技術は米WideRayが手がけており、認証に2重のオプトイン機能を提供することから、安全かつ確実に配信できる点も強調している。Bluetoothの通信距離は通常、10m程度といわれている。
このBluetooth広告の最初の顧客となったのは、英国のメディア出版・TV局Channel 4で、同社はドキュメンタリーに関するWebサイト「FourDocs」のキャンペーンに利用する。FourDocsは、ドキュメンタリー作成のノウハウを学べるだけでなく、自分が作成したドキュメンタリーを発表したり、他の人が作成した作品を閲覧できるWebサイトで、上映時間が4分であることが条件。今回「Bluecast」として、Viacomのサービスを利用し、Waterlooなどの主要地下鉄の駅に15枚のBluetooth対応ポスターを設置した。このBluetooth利用広告キャンペーンは1月30日まで展開し、8種類のドキュメンタリー作品を揃えた。同キャンペーンでは、ドキュメンタリーのダウンロードは無料という。
Viacomと共に同キャンペーンの企画に携わった英Posterscopeの担当者は、「ターゲット顧客が受容的状態にあるときに、価値の高いコンテンツを提供することが成功のかぎを握る」と分析している。Viacomが行った調査によると、回答者の87%が「(視的)環境をよくし、情報・エンターテインメントの源となるようなものであれば、地下鉄内の広告を歓迎する」と述べたという。また、ロンドン地区では「広告を注意してみる環境」として「地下鉄」を挙げた人が多く、地下鉄は(インターネットやラジオなどの他のメディアと比較して)利用者が広告を無視する割合が最も低い、とまとめている。
調査会社の英Strategy Analyticsによると、携帯電話など、Bluetoothを搭載した携帯端末は2005年、世界で2億7200万台を出荷したと報告している。これは、前年比倍増で、Bluetooth通信によるハンズフリー通話やスピーカー接続などの需要が後押ししているという。
(末岡洋子)
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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2006/01/24/342.html
英Viacom Outdoor
http://www.viacom-outdoor.co.uk
英Channel 4
http://www.channel4.com
FourDocs
http://www.channel4.com/fourdocs/
(MYCOM PC WEB) - 1月24日23時7分更新
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