2006年01月17日(火) 03時05分
急騰株の売却益、ライブドアが投資組合から数億還流(読売新聞)
ライブドア(東京都港区)の関連会社「旧バリュークリックジャパン」(現ライブドアマーケティング、同区)の証券取引法違反事件で、ライブドアが実質支配する投資事業組合が、保有する出版社株との交換で得たバリュー社株を売り抜けて数億円の利益を上げたうえ、その大部分をライブドア側に還流させていたことが、関係者の話で分かった。
東京地検特捜部と証券取引等監視委員会は、ライブドアグループが投資事業組合を利用した経緯や、利益還流の実態について調べている。
この組合は、ライブドアが実質支配し、民法に基づいて設立された「VLMA2号投資事業組合」。同組合は2004年6月にまず、マネー情報誌出版「マネーライフ」(港区)の全株式を4千数百万円で買収した。
同年10月25日、マネー社株とバリュー社株を1対1で交換する契約を、バリュー社との間で締結した。この時点のバリュー社株の時価で計算すると、株式の交換で同組合に割り当てられるバリュー社株は、総額約2億8600万円だった。
ところが、その2週間後にバリュー社が、自社株を100分割することを発表したことで、同社株は高騰。翌年1月20日に株式の交換で同組合が取得したバリュー社株の時価総額は、計約44億6000万円に膨らんだことになる。
その後、バリュー社株は下落したが、関係者によると、同組合は10億円に近い額でバリュー社株を売却。売却利益の大部分は同組合から、複数の口座を経由してライブドア側に流れていたという。
企業買収に詳しい専門家は、「マネー社の買収に投資事業組合が介在したのは、組合への出資者が巨額の利益を上げることが目的だった可能性がある」と指摘している。
(読売新聞) - 1月17日3時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060117-00000101-yom-soci