2005年12月28日(水) 15時40分

松下温風機　修理ミス新たに１６台（産経新聞）

人的被害なし　所在確認は５９％
　松下電器産業製の石油温風機で一酸化炭素（ＣＯ）中毒による死傷事故が相次いでいる問題で、同社は二十八日、四月から実施していた点検・修理済み製品のうち、燃焼室に空気を送るホースが外れるなどの「修理ミス」が新たに十六台見つかったほか、事故機種と同じ構造の販売済みの約十五万二千台について、二十七日までに５９％にあたる約九万台の購入者を突き止めたと発表した。
　今月二日に山形市で点検・修理済みの温風機のホースが外れ男性が意識不明の重体となる事故が発生。これとは別に、購入者から「異臭がする」などの苦情があり、九日までに十三台の修理ミスが見つかっていた。このため同社が、修理済みの約三万九千台の再調査に乗り出したところ、今回新たに十六台のミスが発覚したが、事故には至っていないという。
　石油温風機による中毒事故は今年に入って相次ぎ、十人が死傷した。松下は十一月三十日、中村邦夫社長を本部長とする「緊急対策本部」を設置。今月七日から、対象機種を一台五万円で買い取るなどの緊急対策を始めた。
　今月十日から十九日まですべてのテレビＣＭを注意喚起の告知に切り替えて、十八日までに販売台数の５５・３％の約八万四千台の購入者を特定。二十日以降も年末までスポンサー番組の一部ＣＭを引き続き差し替えて、回収を呼びかけていた。
　今回は新たに約五千六百台の所在を把握したが、残りの約六万二千台は依然、確認できていないという。
　会見した林義孝専務は「今後も引き続き粘り強い活動で一台一台を特定したい」と語った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051228-00000026-san-soci