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2005年12月24日(土) 00時00分

電子年賀状、意外と伸び悩む読売新聞

 今日24日は、年賀状出しの節目の日だ。昨年から、今日までに年賀はがきを買えば食事券などが当たるキャンペーンに、年賀状を出せば図書カードが当たるキャンペーンにそれぞれ応募出来るそうだ。

 その効果もあってか、郵政公社によると、昨年は24日までの投函(とうかん)が5割程度もあったとか。一方、gooリサーチの調査によると、年賀状を「会社が休みになってから」作るのは3%弱に過ぎないという。例年、年末土壇場に追い込まれる当方は圧倒的少数派と分かり、反省せざるを得ない。

 でも、土壇場になってもなんとかしのいでいるのはパソコン、年賀状ソフト、プリンターのお陰だ。今年はじめの各種調査によると多少の差異はあるが、パソコン組は8割程度にも達した。半数を超えたのは、キヤノン販売の調査では、2003年の年賀状から。調査対象が少ないので多少は割り引くとしても、毎年の実感としては年賀状のデジタル化の進行は疑いない。

 一方で、意外に伸び悩んでいるのが電子メールによる電子年賀状だ。注目を集めたのは1997年正月用に博報堂電脳体が仕掛けた「お年玉つき電子年賀状」。豪華景品が出した人にも受け取った人にも当たる仕組みで、当時で60万通もの利用があったという。

 しかし、その後、ネットユーザーは爆発的に増え、メールの利用頻度も大幅に増えたのに電子年賀状はいまいちパッとしない。当時の関係者は、「安くて高機能のプリンターが出回るようになり、こと年賀状に関してはデジタル化が紙に印刷することに向かった」と分析する。改まった新年の挨拶(あいさつ)は従来の慣習に従う、でも作成は便利なデジタル機器で、というのが主流に定着したようだ。それが電子年賀状10年目の現実だ。

 もっとも、当方は、毎年頂く、荘厳なイメージ写真に自作和歌を書き込んだ手作り電子年賀状が印象深く、楽しみにしている。要は紙だろうとメールだろうと、いかに心をこめるかが肝心。これも反省しなければ。(ITジャーナリスト 島田範正)

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/kougengaku/20051224nt06.htm