2005年12月15日(木) 14時42分

＜闇サイト殺人＞詐欺罪の探偵業に有罪　地裁八王子支部（毎日新聞）

　インターネットの「殺人請負サイト」を通じて、東京消防庁の元救急隊員の女性（３２）から現金１６５万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた東京都杉並区、探偵業、奥平明男被告（４９）の判決公判が１５日、東京地裁八王子支部であった。小野寺明裁判官は「だまし取った現金が、不法な目的で奥平被告に渡されたとしても、他人をだまして利益を得ようとする行為は許されない」として懲役１年６月、執行猶予４年（求刑・懲役１年６月）を言い渡した。
　判決によると、奥平被告は「駆込寺」の名で殺人請負サイトを運営。交際相手の妻の殺害を依頼してきた元救急隊員の女性に、殺害の意思がないのに調査費用などの名目で現金を要求した。昨年１２月、自分の口座に３回にわたり、計１６５万円を振り込ませた。
　小野寺裁判官は「インターネットを悪用した多種多様な犯罪の横行が社会問題となるなか、現状に警鐘を鳴らすためにも、犯行は厳しい非難に値する」とした上で、「だまし取った全額を返還しており、メディアなどで報道され、一定の社会的制裁を受けている」と執行猶予を付けた理由を述べた。【永井大介】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051215-00000057-mai-soci