2005年12月13日(火) 00時00分

川崎市、年内に使用禁止命令 グランドステージ溝の口 （東京新聞）

　川崎市高津区の分譲マンション「グランドステージ溝の口」の構造計算書に偽造が確認されたのを受けて、川崎市は十二日、住民に対し年内に使用禁止命令を出す方針を示した。すでに命令の出ている「グランドステージ川崎大師」（川崎区）と同様に、家賃補助や移転費などの支援策を講じる、としている。　（木村　留美）

　この日会見した市まちづくり局の寒河江啓壹局長は「マンションは危険な状態で、できるだけ早い時期に、住民にお願いして使用禁止命令を出す形になる」と述べた。市はマンションの状態を「柱や梁（はり）が足りず、レベル的にはグランドステージ川崎大師と同じくらい」と説明している。

　市によると、再計算をするため指定確認検査機関の「イーホームズ」から構造計算書を取り寄せたが、基礎データと計算結果はあったものの、計算過程の一部が欠落していた。

　市がイーホームズに確認したところ、同社は「これで全部」と回答。データを一から入力して構造計算を行うプログラムが市にないため、社団法人日本建築技術者協会に再計算を依頼した。その結果、提出された構造計算書と結果の数値が大きく異なり、偽造が分かったという。市は計算書の欠落について、イーホームズに質問や追及はしていないとしている。

　市内にはほかにも姉歯秀次・元一級建築士が関与した物件が四件あり、検証を進めている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20051213/lcl_____kgw_____000.shtml