2005年12月05日(月) 22時29分
松下製温風機でまたCO中毒、部品交換作業ミスの疑い(読売新聞)
松下電器産業製のFF(強制給排気)式石油温風機による一酸化炭素(CO)中毒が相次いでいる問題で、同社は5日、部品交換を終えた石油温風機を使っていた山形市内の男性(82)が一酸化炭素中毒で重体になったと発表した。
点検や部品交換をした製品による事故は初めてで、修理の社内体制を含め、同社の安全対策に対する姿勢が問われそうだ。
同社製の石油温風機による事故は5件目で、一連の事故で2人が死亡、8人が治療を受けたことになる。
今回の事故を受け、経済産業省は同日、松下電器に対し、修理済みの機種の安全性を確認するよう指示した。同省は11月29日にも、消費生活用製品安全法に基づいて部品交換などの修理や商品回収を求める緊急命令を出している。
また山形署は、業務上過失傷害の疑いがあるとみて、松下電器の関連会社で、販売・修理を手がける「山形ナショナル電機」(山形市)への捜査を始めた。
松下電器によると、男性が使っていたのは1986年〜87年に製造された機種で、4月から無料の回収・修理をしている85〜92年製造の25機種の一つ。
男性宅では今年10月8日、「山形ナショナル電機」の担当者が訪れ、燃焼用空気を送り出すゴム製ホースを銅製ホースに交換した。事故後に松下電器が調査したところ、ホースの取り付け部分が外れており、作業ミスの可能性が高いとみられる。
同社は、新たな再発防止策として、修理済みの購入者を対象に6日以降、就寝中の使用を控えるよう呼びかけるほか、再点検を行うとともに使用者宅に警報機を設置する。これらの取り組みを1週間以内に終える方針だ。
問い合わせは、0120・872・773。
(読売新聞) - 12月5日22時29分更新
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