2005年11月29日(火) 19時54分
松下の石油ヒーターに初の回収命令、一酸化炭素漏れの可能性で=経産省(ロイター)
[東京 29日 ロイター] 経済産業省は、松下電器産業<6752.T>の石油ファンヒーターから一酸化炭素が漏れる可能性があることから同社に対し、回収、点検・改修、危険性の周知など必要な措置をとるよう緊急命令を発動したと発表した。消費安全法に基づく緊急命令で、発動するのは初めて。
緊急命令の対象は、松下が1985年−1992年にかけて製造した石油フラットラジアントファンヒーターの25製品。これら25製品については、今年1月から4月にかけ、給気用のエアホースの亀裂から一酸化炭素が漏れたことになどにより死亡事故を含む中毒事故が合計3件発生しており、松下は経産省の指導によって、4月21日からリコールを開始していた。ただ、これらの措置をとっていたにも関わらず、11月21日に4件目の事故が発生。経産省は、再度の死者が発生したことを重くみて、初の緊急命令を発動した。
経産省によれば、製品の販売台数は15万2132台。11月24日時点でのリコール対応済み台数は5万5499台で販売台数に対して36%となっている。
松下に対する緊急命令の内容は、今年4月以降、リコールの措置がとられていない製品について、回収を行うか、エアホースの交換・点検と必要な改修を行ったうえで、25製品が危険であることの告知をさらに徹底させるもの。さらに、これらの措置の実施状況とその後の実施計画について、12月6日までに報告を求めた。
(ロイター) - 11月29日19時54分更新
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