2005年11月29日(火) 21時19分

振り込め詐欺、９７％が不正口座悪用…警察庁まとめ（読売新聞）

　今年上半期に摘発された振り込め詐欺事件で使用された口座の９７％は、犯人以外の第三者の名義や架空名義などの不正口座が占めていることが２９日、警察庁のまとめで分かった。

　こうした実態を受け、警察庁は同日、金融機関などに対し、本人確認の徹底や、現金自動預け払い機（ＡＴＭ）の利用限度額の引き下げなど、一層の防止対策を要請した。

　同庁によると、今年１〜６月、全国の警察が摘発した１１０１件の振り込め詐欺事件に使われた口座は１８００口座あったが、うち１７００口座が第三者名義、５３口座が架空名義だった。

　また、振り込め詐欺に使われた口座で開設日が判明している３６４８口座のうち、１３７７口座は今年１〜６月に作られ、一つの口座が使われる事件数の平均は１・４件だった。口座の転売などを禁じた改正本人確認法が昨年１２月３０日に施行されたにもかかわらず、口座が売買されたうえ、事件ごとに口座が使い捨てにされている実態が裏付けられた。

　一方、不正口座とともに振り込め詐欺の“２大道具”とされる携帯電話は計１２６７台が使用されていたが、うち９７％の１２２７台が、やはり第三者名義や架空名義だった。

　被害額は毎月２０億円前後と、依然として高水準で推移している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051129-00000513-yom-soci