2005年11月17日(木) 20時33分
マンションの構造計算書を偽造、建築事務所を調査 国土交通省(住宅新報)
国土交通省は11月17日、東京都など首都圏のマンション20棟及びホテル1棟の計21棟が、偽造された構造計算書が建築確認で使用されていると発表した。同日、国、関係都県及び関係特定行政庁からなる「構造計算書偽造問題対策連絡協議会」を設置、安全性の確認や入居者の連絡などを開始した。
構造計算書を偽造したとされるのは、千葉県市川市の姉歯建築設計事務所。
21棟の地域別内訳は、東京都11棟、千葉県6棟、神奈川県4棟。このうち14棟は偽造された構造計算が是正されないまま、そのまま竣工された可能性が高いという。
同省では、11月8日以降、同建築設計事務所を監督する千葉県に事務所への立ち入り調査を行うとともに、構造計算書の再計算を実施。現在着工中の4棟は工事停止し、未着工の3棟も工事を停止した。
今後国交省では、構造上耐震性に大きな問題のある可能性が高いマンションなどに対して、設計者への報告聴取や管理組合への連絡などのほか、同建築事務所の建築基準法違反での告発の準備を進めている。
また、耐震性に深刻な問題が生じた際に、居住者の公営住宅や都市再生機構などの活用も視野に入れている。
(住宅新報) - 11月17日20時33分更新
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