2005年11月15日(火) 20時43分
<フォルクス>加工の肉を明示せず 公取が排除命令(毎日新聞)
ステーキ店最大手で大証2部上場の「フォルクス」(本店・大阪府吹田市)が今年9月までの半年間、牛のハラミ(内臓肉)や脂身を加工した料理5種類について、成型肉と明示せず生肉の切り身と誤解させる不当な表示をしたとして、公正取引委員会は15日、景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。飲食店への排除命令は全国で初めて。
命令書などによると、フォルクスは3月8日〜9月6日、全国の122店舗で成型肉の料理5種類について、店内メニューやポスターなどで「ビーフステーキ」「ひとくちステーキ」などと表示。半年間に約44万食、約5億4000万円の売り上げがあったという。
公取委は「一般消費者には成型肉より生肉の切り身の方が良質として好まれる」と指摘したうえで、▽成型肉使用の他の料理は「あら挽(び)きビーフ100%」などと記載している▽生肉の切り身であるサーロインやヒレステーキなどと並べて表示している——ことなどから、「消費者に誤認を与える」と判断した。
フォルクスは「ハラミは一枚肉としても提供できるが、成型したほうがおいしいと考えてメニュー化した。品質が上がっており優良誤認の表示になるとは思わなかったが、一般消費者の受け止め方は違うとの公取委の指摘を真摯(しんし)に受け止め、今後は適切な情報提供に努めたい」と話している。【堀雅充】
(毎日新聞) - 11月15日20時43分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051115-00000103-mai-soci