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2005年11月07日(月) 15時26分

悪質リフォーム 幸輝元2従業員を逮捕産経新聞

埼玉県警 京都府警 本社など家宅捜索
 高齢者に悪質な住宅リフォーム契約を結ばせ、現金をだまし取ったとして、埼玉県警と京都府警は七日、詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで、住宅リフォーム会社「幸輝」(大阪府吹田市、谷尻浩社長)の本社や東京支店(東京都大田区)など関係先数カ所を家宅捜索。埼玉県警は詐欺と同法違反の疑いで、同社の元従業員二人を逮捕した。
 同社は、不要なリフォームを繰り返され全財産を失った埼玉県富士見市の認知症の姉妹が契約を結んだ十九業者のうちの一社で、強制捜査が入ったのは今回が初めて。
 逮捕されたのは東京都日野市日野本町、会社員、白石友一(37)とさいたま市桜区神田、会社員、上條陽介(27)の両容疑者。調べに対し、いずれも容疑を否認しているという。
 埼玉県警の調べでは、白石容疑者らは平成十六年十月九日から十日にかけて、埼玉県上尾市の無職男性(71)宅を訪問し、「お宅の屋根は波を打っているように見える。屋根裏の柱の間にすき間があり、大地震が来たら屋根が崩壊する」などといって屋根裏工事契約を交わし、十一日、天井裏に不要な金具など二百七十七点を取り付けるなどの補強工事を行い代金四十二万円をだまし取った疑い。
 男性は妻と子供の四人家族で、認知症などの症状はなかった。
 一方、京都府警の捜索容疑は、別の従業員の男が今年三月、京都市内の七十歳代の女性に「天井裏に金具をつけないと、地震が来たときにつぶれる」などといい、四十万円の不必要な耐震補強工事契約を結んだ疑い。
 吹田市の幸輝本社には午前八時十五分、捜査員が段ボールを持って捜索に入った。
 五階建てビルの出入り口や窓は閉め切った状態で、社員の姿などは見られず、ひっそりとした様子だった。
≪羽振りよく中国買春騒動も≫
 悪質リフォームで摘発された建設会社「幸輝」が、世間の話題を集めたのは平成十五年。同社は九月に社員旅行で広東省珠海市を訪れたが、それが「集団買春ツアー」だった−と報じられた。
 中国の地元紙は、同社の社員が中国人ホステス約二百人を呼び、集団買春をしたと報道。中国捜査当局は、組織買春にかかわったとして地元のホテルやナイトクラブの関係者を摘発した。
 この事件は、日本国内では一部のメディアを除き同社の名前を伏せて報道されたが、反日感情が高まるなどしたため、外務省が同社の取締役から事情を聴いた。
 「会社として組織的に買春を行った事実はない」という同社の説明を受けて、逢沢一郎外務副大臣(当時)が会見。「海外で女性の尊厳を傷つける行為が行われたとすれば極めて遺憾。日本人の行動に誤解を招くことのないよう指摘を行った」と述べた。
 事件については、同年十二月の裁判で、あっせんした中国人の二被告が無期懲役となり、幸輝の社員三人が国際手配された。
 当時の同社は「成長率200%」をうたうなど急成長期。中国への社員旅行も成績優秀者の表彰を兼ねたものだった。集団買春の事実関係はともかく、羽振りのよさも話題になったが、実は悪質リフォームで荒稼ぎしていた。
(産経新聞) - 11月7日15時26分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051107-00000021-san-soci