2005年11月02日(水) 03時37分
CD—ROMにスパイウエア?千葉銀装い300万被害(読売新聞)
千葉銀行(千葉市)のインターネットバンキングに契約している法人3社に、同行を装った「セキュリティー対策」と称するCD—ROMが郵送され、1社がパソコンにソフトを取り込んだところ、預金約300万円が別口座に送金されていたことがわかった。同行が1日公表した。
CD—ROMには、パソコン内にある銀行の暗証番号などをインターネット経由で盗む「スパイウエア」と呼ばれるソフトが入っていたとみられ、千葉県警で事実関係を調べている。
同行は「CD—ROMを郵送した事実はない」とする一方、インターネットバンキングの契約法人名簿が流出した疑いもあるとして、「情報管理を含めた対策を考えたい」としている。
被害に遭った不動産会社の経営者(52)によると、CD—ROMは10月4日と7日に1枚ずつ届いた。差出人は「千葉銀行本店営業部」。同封の案内書に「スパイウエアなどの被害を未然に防ぐことができます」などと記されていたという。
指示通りCD—ROMをパソコンにセットしたところ、同月24日、見覚えのない口座から3000円が振り込まれ、2日後、現金約300万円が、その口座に送金されていたという。最初の振り込みは、口座を確認するテストだったとみられる。ほかの2社はソフトを取り込まず無事だった。
全国銀行協会は7月、スパイウエアで盗んだ暗証番号を使って預金が引き出される被害は、3行で9件約940万円が確認されたと公表。しかし、いずれも電子メールの添付ファイルを使っており、CD—ROMで送りつける手口について、金融庁は「聞いたことがない」としている。電子メールに対しては対策ソフトもあるが、CD—ROMなどで直接取り込ませることへの防御策はなく、同庁は「利用者に注意を促すしかない」と話している。
(読売新聞) - 11月2日3時37分更新
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