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2005年11月01日(火) 12時42分

東証システム障害、全銘柄の取引停止…午後再開と発表読売新聞

システムに障害が発生し、株価が表示されなくなった東証内のボード    東京証券取引所は1日午前、株式売買の注文を取り次ぐコンピューター・システムに障害が発生し、東証1部、2部、マザーズとも午前9時の取引開始時間から2520種類の全銘柄の取引が停止したと発表した。

 東証での大規模なシステム障害は1997年8月1日以来で、システム障害による全銘柄の停止は初めてだ。

 この余波で、東証の売買システムを利用している福岡証券取引所と札幌証券取引所の取引も取引開始時間から全面的に停止した。大阪証券取引所や新興企業向け証券市場のジャスダック証券取引所の取引にも一部支障が出ており、国内資本市場の機能が一時的にマヒした状態となった。

 東証は「コンピューター・ソフトの不具合が原因」(天野富夫常務)としている。東証は午後1時20分から株式売買を再開するとしている。

 取引が停止しているのは、全株式と転換社債(CB)など。株価指数先物・オプション取引や国債先物・オプション取引は別のシステムを使っており、正常に取引されている。大口の株式売買に使う時間外取引も、通常通り行われている。

 証券取引所のシステムをめぐっては、売買の急増に伴い、ジャスダック証券取引所などで障害が相次いでいる。今回は、上場株式の時価総額でニューヨーク証券取引所に次いで世界2位の証券市場が大規模に停止する事態となり、深刻な影響が懸念されている。

 東証は午前9時45分から天野富夫常務が記者会見し、「大変申し訳ない。最近、問題視されている取引の急増とは今のところ関係ないと見ている」と説明した。

 東証によると、同日午前6時30分に、売買システムを稼働しようとしたところ、売買注文の取り次ぎに必要な証券会社の名前などの情報を取り込めなかったため、システムが正常にスタートできず、大規模な障害につながったという。

 東証の売買の仕組みは、証券会社が端末コンピューターで売買注文を入力すると、コンピューターシステムを通じて東証に注文が送られ、売買が成立するようになっている。東証によると、システムはハードもソフトも富士通製という。
(読売新聞) - 11月1日12時42分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051101-00000001-yom-bus_all