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2005年10月31日(月) 00時00分

個人情報提供の課長処分 東京・中野区長「間違っていない」読売新聞

 集中豪雨被災者の税金や受信料を減免するため、被災者名簿を都税事務所やNHKに提供した東京・中野区の課長が、区の個人情報保護条例に違反したとして訓告処分を受けた問題で、同区の田中大輔区長は31日、読売新聞の取材に対し、「区条例をどう適用するかは区の判断で、課長を処分したことは間違っていない」と強調した。

 一方、読売新聞には、この事実を報じた29日から31日正午までに、読者から電子メールやファクス、手紙で約80件の反響が寄せられ、ほぼすべてが課長の行動を支持し、処分に疑問を投げかけている。

 田中区長は、都税事務所への情報提供が処分理由となったことに都主税局などから疑問の声が上がった点について、「なぜ他の組織が疑義を挟めるのか。『見解が違う』としか言いようがない」と不快感を示した。

 区長は課長の行為について、条例では個人情報を提供できる例外にあたらず、課税対象外の世帯やNHKと受信契約していないはずの世帯の情報まで提供しており、不適切だったと指摘。区は被災地域に減免手続きなどを紹介したちらしを配っており、都税事務所などへの情報提供は必要なかったとの見解を示した。また、「税の減免は申請主義なので、被災者本人に申請してもらうのは仕方がない。区はそのための情報を提供すれば良い」と話した。

 一方、「(情報提供ができるよう)審議会を事前に開くとか、被災世帯を調査する際に本人の同意を取っておくとか、より便利な方法がないか検討する余地はある」と語った。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6000/fe20051031_01.htm