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2005年10月28日(金) 16時10分

融資保証金詐欺:被害回復へ、16都道府県の弁護士連携 債務者に「連絡を」 /秋田毎日新聞

 全国で被害が相次ぐ多重債務者への融資保証金詐欺事件で、全国16都道府県の弁護士が、犯罪者の収益を返還させるため、被害者からの連絡を求めている。同詐欺事件で弁護士が連携して被害を回復させるのは全国でも珍しいという。県内では秋田弁護士会の江野栄弁護士が27日、秋田市山王6の同弁護士会館で会見し、「現行法では押収された金は被害者に戻ってこない。被害に遭った金を返還できる制度作りの第一歩にしたい」と、県内の被害者に協力を呼びかけた。
 対象となる詐欺事件は、東京都の会社役員、中林耕二被告(35)=詐欺罪で公判中=が仲間5人と共謀し、04年1月から同年8月にかけ、消費者金融などから借金を抱え、新たな借り入れが困難な多重債務者に「新たに融資するには保証金が必要」とうそを言い、16人から現金約925万円をだまし取ったとされる。余罪分も含め被害件数は147件、被害総額は約4700万円に上るという。
 現行法では、被害者が民事訴訟によって犯罪者の資産の差し押さえや返還以外に被害金を取り戻すことは難しい。犯罪による収益と立証されても国に没収される。今回は江野弁護士らが被害者から連絡を受け、被害者と確認できれば代理人として中林被告の弁護士と交渉し、同被告所有の預貯金など約1700万円から返還を求めていくという。江野弁護士は、県内の被害者を1人確認しているが、ほかにも被害に遭った人は多いとみている。
 中林被告は「キャッシュプラザ」「ジャパンアリス」の事業者名で、「クロタニ ツネヤス」「ミヤモト マコト」「オノ トモヒロ」などの架空名義に送金させていた。問い合わせは電話018・823・7431江野弁護士へ。【馬場直子】

10月28日朝刊
(毎日新聞) - 10月28日16時10分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051028-00000143-mailo-l05