2005年10月19日(水) 15時21分

悪質リフォーム　被害女性の長男装う　元仲介業者、預貯金を引き出し（産経新聞）

　大阪市福島区の無職女性（７２）が約一億円を支払わされたとされる悪質リフォーム事件で、特定商取引法違反（不備書面の交付）容疑で逮捕された元リフォーム仲介業の細川浩和容疑者（３４）が、女性の長男（３９）と偽って女性の預貯金を銀行から引き出していたことが十九日、府警生活経済課の調べで分かった。長男名義の簡易保険を担保に郵便局から約六十万円の融資を受けていたことも判明した。
　府警は同日、細川容疑者の自宅など関係先七カ所を捜索。身分を偽るなどして金融機関から現金をだまし取った詐欺容疑などでの立件を検討し、裏付け捜査を進めている。
　調べでは、細川容疑者は平成十四年秋ごろから今年五月にかけ、女性とリフォーム工事契約を次々と結び、代金として、女性と長男の預貯金約一億円のほぼ全額を約百回にわたり引き出していたという。
　細川容疑者は大半のケースで、女性を銀行の窓口まで連れ出していたが、一人で預貯金を引き出す際には、女性の長男と偽っていたという。
　また、今年五月ごろには、女性に長男の委任状を持たせて福島区内の郵便局に行かせたうえ、簡易保険の貸付制度で約六十万円の融資を受けさせ、全額を受け取っていたという。
　細川容疑者は平成十四年十一月下旬、女性との間で自宅マンションの浴室改良や窓サッシの付け替えなどの工事契約を結んだ際、別の業者名などを記載した虚偽の契約書を渡したとされる特定商取引法違反容疑で逮捕された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051019-00000036-san-soci