2005年10月08日(土) 20時34分
<国勢調査>調査員が調査票燃やす 茨城・坂東(毎日新聞)
茨城県は8日、同県坂東市の国勢調査員(66)から同市に「担当地域の調査票を燃やした」と連絡があったことを明らかにした。回収期限である10日が迫っていることから、国は同市職員を急きょ調査員に任命し、この調査員が担当する市内の60〜70世帯を回って再調査を始めた。
県統計課によると、調査員は6日午前9時ごろ「(調査対象者は)アパートの中にいても出てこないし、何度行っても出てこない。アパートなんかやってられない。役所はどうせ動かないだろう。調査票を燃やしてやる」と市企画調整課に電話。さらに同11時半ごろ「来ないから燃やしたぞ」と再度電話した。調査員方の玄関先には燃えかすがあり、調査員の妻は市職員に「調査票は焼いてしまった。調査がスムーズにいかず、このようなことになって申し訳ない」などと話したという。
調査員は国の別の調査をした経験があったが、国勢調査は初めて。担当地域は新興住宅地で、アパートの多い地域が含まれていたという。
国勢調査員は非常勤の国家公務員で、公文書である調査票を焼くと公文書毀棄(きき)罪に問われる可能性がある。野上公雄・県統計課長は「国勢調査の重要性は十分認識してもらっていると思っていたが、残念だ」と話している。【中田純平】
(毎日新聞) - 10月8日20時34分更新
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